スマホアプリは小規模なほうが良い

ちょっと前、何人かの知人に「最近どんなアプリインストールした?」と聞いてみました。

当時のTwitterやLINEのような、なにか世の中を少し変えるようなものが既に流行り始めているのでは無いか、もしかしたら自分だけがそれを知らないままなのではないか、と思ったのです。

しかし彼らが教えてくれたアプリは、いびきレコーダーや小規模なレシピアプリなど、ちょっとしたものばかりでした。イノベーションの香りなど全くしない、手堅くて、自分の人生をちょっとだけ豊かにしてくれる、ちょっとだけ楽しませてくれるアプリばかりでした。

そのときはやや意外に思ったものですが、後になって、そんなものかもしれない、と考えを改めました。

今やスマホやパソコンを誰でも持っている世の中です。コストと情熱さえあれば、大抵のことはできるでしょう。

しかし、ユーザーは別に何もかもがしたいわけではないのです。何でもできるということは、つまり、それだけ選択肢が多くて煩雑だということ。自分のちょっとしたニーズさえ満たせればよいという時に、膨大な選択肢を提示されたら却って気が滅入ってしまいます。

だから、スマホアプリはむしろ機能を制限し、対応する範囲を小さく保つほうが歓迎されるのです。別のことがしたい、と思ったら、またそれに合ったアプリを探してインストールすればいいだけなのです。

考えてみれば当たり前のことなのですが、それがわからないあたり、歳を取って独りよがりになってきているのだなあ、と思わされたのでした。

レモンサワーブルース

あの夕暮れのレモンサワーには、もう二度と出会えない

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